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コレも日立!?HARUMI FLAGの裏側にあばれる君が潜入! エネルギーマネジメント最前線
東京・晴海に誕生した「HARUMI FLAG」。かつて、世界のトップアスリートたちを迎える選手村だった広大な敷地は、1万人以上が暮らす緑いっぱいの街に生まれ変わっていた。街を訪れ「広い!きれい!」とテンションがMAXに上がった日立の見習い社員・あばれる君を迎えてくれたのは、先輩社員・竹下紀之さんだ。
「商業施設や公園もあって、めちゃめちゃ住みやすそうですよね!」というあばれる君に「それだけじゃありません。ここはAIを活用してエネルギーを効率的に運用する最先端の環境都市なんです」と竹下さん。
HARUMI FLAGでは、AIを活用した日立のAEMS(エリアエネルギーマネジメントシステム)である「HARUMI AI-AEMS」によって、電力の需要が予測され、エネルギー利用が一元管理されているという。
「街全体のエネルギーを365日24時間休まずにコントロールするには、AIが有効です。気象情報や空調稼働状況、過去のエネルギー使用実績などの多様なデータを食べて、AIはどんどん成長し、正確に需要を予測できるようになります」
話を聞いて「なんだか難しそう…」と身構えるあばれる君に、竹下さんが分かりやすくメリットを説明する。
「需要予測に基づき、水素や太陽光など複数の電力源の使用バランスを調整したり、電力消費のピークを抑制したりします。エネルギーの効率的な利用で、環境への負荷を減らすことができるんです」
竹下さんは、「HARUMI AI-AEMSの二つのポイント」を教えてくれるという。
「一つは、システムが自動制御されていることです。エネルギーマネジメントシステムは、工場や商業施設などの大型施設を専門に管理するプロが利用するのが一般的ですが、HARUMI FLAGではマンションの管理人さんが担当しています。そこで、誰でも使いやすいシステムをめざしました」
管理画面でいつでも状況を確認できるが、システムが軌道に乗れば、1年に1回ほどの設定確認で済む。「地図の上に電気が流れている!」と興味津々にあばれる君は管理画面をのぞき込んだ。
もう一つのポイントは、太陽光や水素など、複数のエネルギーをマネジメントしていることだという。
「街で使われる水素って、どこから運んでくるの?」と不思議そうなあばれる君を、竹下さんは「東京晴海水素ステーション」に案内した。
水素はこのステーションで直接、自動車や「BRT(バス高速輸送システム)」に供給されるだけではない。地中に埋まっている専用パイプラインを通じて、HARUMI FLAG敷地内の「純水素型燃料電池」にも供給され、街区の共用部や共用施設で電気として使用される。
竹下さんは「HARUMI AI-AEMSの制御により、電力が必要なピーク時間帯に合わせて、効率的に水素を利用しています」と補足する。
HARUMI FLAGは、災害に強い防災都市でもある。エレベーターや共用部の照明などには約1週間分の電力を供給できる非常用発電機が設置されている。
「エリア全体のエネルギーの流れをHARUMI AI-AEMSが監視しているので、電力供給がどれだけ持続可能かを予測するなど、災害時の運用もサポートします」(竹下さん)
さらに、HARUMI AI-AEMSが収集したエネルギー利用データは、街区内28カ所に設置されたデジタルサイネージやタウンポータルを通じて、住民がいつでも確認できる。最新のハードとソフトの組み合わせによる省エネ効果を発信することで、住民全体の意識も高まるという。
HARUMI FLAG は2024年1月に入居を開始し、HARUMI AI-AEMSはまだまだ成長途中だ。
竹下さんは、「最低でも2年間はデータを収集し、学習結果や予測精度を検証していく予定です。人と街の成長に寄り添っていくシステムに育てていくことで、未来の街づくりのフラッグシップとなるようなスマートシティの実現に貢献していきたいです」と展望を語った。
あばれる君は、理解が深まりすっきりとした様子。「日立って、AIを活用した街づくりにも取り組んでいたんですね。最初は難しそうだと思いましたが、環境に優しい社会の実現に、エネルギーマネジメントが役立つなんて、びっくり!人と街とAIが一緒に育っていく未来なんてワクワクします。あー、HARUMI FLAGに住んでみてぇ~!」