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社会イノベーション

山深いこの場所に通るかつての給水システムは、すでに時代遅れなものとなっており、日立は省エネルギーや環境に配慮しながら、優れた技術力でその近代化を支援しました。

サンパウロ州にある645の市の半数以上で、上下水事業を運営するサンパウロ州基礎衛生公社は、約40年にわたり、日立と協同で880万の市民に水を供給してきました。40年前、山深いこの場所で使われていた、時代遅れの給水システム。日立は、省エネルギーや環境に配慮しながら、優れた技術力でその近代化を支援してきました。

立ちはだかる二つの難問

1960年代、サンパウロは移民の流入によって都市部の人口が急速に増加し、市民は水不足に悩まされるようになりました。上水道インフラの立て直しが不可欠である一方、それを阻む2つの壁がありました。ひとつは、カンタレイラ山脈を走る上り坂の給水ライン。膨大な量の水を、高低差120メートルの高所にあるグアラウの水処理場までどう送り届けるかが大きな問題でした。そして、頑強な給水システムの設計です。システムの不具合による水の供給停止や稼働率の低下は、当然許されません。サンパウロ州基礎衛生公社は、この二つの課題を解決できる事業パートナーを探しました。

理想的なパートナーの条件とは

そこで最終的にパートナーとして選ばれたのが日立でした。世界の競合企業のなかで、高度なポンプ技術や信頼性のある工事装備を持ち、業界での高い評価を得ていたのは日立だけだったのです。さらに、難度の高いプロジェクトの実績もあり、サンパウロ州基礎衛生公社にとっては理想的なパートナーでした。
1960年代に設計がスタートしたカンタレイラの新しい給水システムは、1973年に完成します。しかし、そこに至るまでは苦難の連続でした。
最初の難関は、サンタ・イネスのエレベーションステーションでした。6ヶ所の複合貯水池から放出される水を60メートル下で受け止めるこの工事は、険しい斜面で何トンもの岩石を砕く必要があり、困難を極めました。

いくつもの壁を越える優れた技術と高度な性能

問題はそれだけではありません。立ちふさがる次の難問。それは、いったんエレベーションステーションに落ちた水を、急こう配を上ってアグアス・クラーラ貯水池まで運ぶことでした。そこで必要とされたのは、強力なポンプ。「慎重な検討の末、設計が緻密で高性能な日立のポンプを選びました。
これならどんな厳しい要件にも耐えられるだろうという確信がありました」と都市水資源局のカルロス・ロベルト・ダルディス局長は振り返ります。

最高水準の運用レベル

その他にも日立は、故障を未然に防ぐ仕組みを開発。給水システムの運用レベルを常に最高水準の「A-1」に保っています。2010年のインタビューでダルディス氏はこう語っています。「すでに日立との付き合いは36年になりますが、この間、給水システムが故障したことは一度もありません」。
また、日立は都市計画の担当者や行政機関などとも連携し、水資源の保全にも力を尽くしました。省エネルギーや環境に配慮しながら、高い技術力でインフラ構築を進めるこのアプローチは、他の事業でも採用されています。

40年間低下しないパフォーマンス

今日、カンタレイラの給水システムが送り出す水は、サンパウロ州基礎衛生公社が扱う全水量の47%を占めています。建設から40年を経てもなお、システムは最大パフォーマンスで稼働し続けています。

お客さま: Sabesp (Companhia de Saneamento Basico do Estado de Sao Paulo S.A)
業種: Water Supply
国/地域: ブラジル
公開日: 2011年9月
製品・サービス: Water Solution
ソリューション担当: Hitachi Plant Technologies, Ltd.