Hitachi

スマートフォンのカメラで
安全で高精度な指静脈認証

日立は、スマートフォンのカメラで自分の指を撮影して高精度な指静脈認証を実現する技術を開発しました。これはオンラインショッピングや個人情報の管理をスマートフォンで行う利用者が増えているためで、パスワード漏えいやなりすましによる不正利用を防ぎ、スマートフォンでのより安全で高精度な本人認証を実現します。

指のカラー画像から静脈パターンを抽出し、認証を高精度化


図:スマートフォン搭載のカメラによる指静脈認証の基本原理

指静脈認証の場合、指紋、顔、声紋など他の生体認証方式と比べて偽造やなりすましが難しいという特長があります。しかし、肉眼では見えにくい指静脈パターンを読み取るために、これまでは赤外線を使った専用センサーが必要でした。そこで日立は、スマートフォンのカメラで撮影した指のカラー画像から静脈パターンを抽出できる画像処理技術を開発。撮影した指の色情報から、指の静脈に特有な色合いの部分を強調することで静脈パターンを抽出します。さらに、認証の精度を高めるために各指の傾きや大きさを補正して複数の指の静脈パターンに対応。本人であることを正しく判定する確率を高め、認証の高精度化を実現しています。これからも日立は、今回開発した指静脈認証技術に加え、これまで培ってきた暗号化技術などのセキュリティソリューションを組み合わせることで、より安全で安心な社会の構築に貢献していきます。

公開日:2016年10月24日