Hitachi

モノづくり現場の課題をデータから解析、定量化する
「働きやすさ」への新たなアプローチ

日立は、生産ラインにおける作業負荷の低減と生産性や品質の向上に向けて、最先端クラスのIoTとAI(人工知能)を活用。16か月にわたる実証試験で得た製造実績データを解析して、作業員の標準的な動作や、設備・材料の状態を定量的に把握できることを確認し、作業員の逸脱した動作やライン設備の動作不具合などの予兆を検出する「画像解析システム」を開発しました。

「人にやさしいモノづくり」を加速させる基盤に

熟練工のノウハウや技能を「見える化」して継承させるなど、以前から自社の生産革新に積極的に取り組んできた株式会社ダイセル(以下ダイセル)。その進化を図るプロジェクトの協創パートナーに選ばれたのが日立でした。両社が共同で実施した実証試験をもとに開発した「画像解析システム」では、人の動作解析に3次元形状を認識できる距離カメラを用いて、作業員の手やひじ、肩などの関節位置情報を収集。基準となる標準動作モデルと、実際の作業員の動きを統計的に比較して逸脱行動を判定します。また、同様の仕組みを設備や材料の監視にも活用して、通常画像との差分を分析することで異常の予兆を検知・通報します。このシステムの導入によって期待されるのは、品質や作業効率のさらなる向上だけでなく、作業ミスの傾向を把握したうえでの対策や教育の実現。ダイセルがめざす「人にやさしいモノづくり」を支える新たな基盤として、その効果に注目が集まっています。

この協創プロジェクトについては、ダイセルの取締役常務執行役員小河義美氏へのインタビューを交えて、下記のサイトで詳しくご紹介しています。ぜひ、ご覧ください。

公開日:2016年11月
ソリューション担当:日立製作所 産業・流通ビジネスユニット
お客さま:株式会社ダイセル
事業内容:セルロース事業、有機合成事業、キラル分離事業、合成樹脂事業、火工品事業など