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社会イノベーション

脳の活動を「見える化」する光トポグラフィを
新たに鉄道分野において応用

日立は、1995年、世界に先駆けて、リアルタイムに脳の活動を「見える化」する光トポグラフィ技術を開発しました。以来、人を知ることが社会をよりよくするための活動につながるという考えのもと、さまざまな応用展開を推し進めています。脳を活性化させる玩具の商品企画、店頭広告の種類による購買行動の調査といった販売促進に関わる知見もその一例です。そして今、脳の状態を直接的に測る技術を応用し、鉄道の乗り心地向上につなげようとする取り組みが始まっています。

客観的に乗り心地を把握する手法として

光トポグラフィは、脳の活動をリアルタイムに可視化する技術です。光トポグラフィを使えば、生体の計測、つまり人の体の反応をそのまま測ることが可能となり、人間の感覚によるところを数値で表すことができるわけです。そのことに着目した東日本旅客鉄道株式会社(以下、JR東日本)は、車両の乗り心地向上に向けた研究を日立とともにスタートさせました。
車両の快適な乗り心地を追求するには、現在の乗り心地がどうなのかを客観的に捉えることが重要です。従来、乗り心地を調べるにあたってはアンケート調査が用いられていましたが、そのときの被験者の状況に左右されるなど、数値化しにくいという課題がありました。そうした課題に対応するため、脳の活動状態を可視化できる光トポグラフィを活用した指標づくりを両社で取り組むことになったのです。
研究では、車内を模擬したシミュレータによる試験結果を踏まえ、2015年に実際に走行している東北新幹線において光トポグラフィ装置を使った試験を実施。車両の揺れの変化と、光トポグラフィで計測されたストレスの値の変化がほぼ一致したことから、乗り心地を客観的に把握するのに光トポグラフィが有効な手法であることが確認されました。JR東日本は今後も研究を継続し、将来的には車両の設計に活かすなど、実際の乗り心地向上につなげていきます。


  • 光トポグラフィのヘッドセット


  • 実車両での実証試験の様子

日立は、この取り組みのサポートはもちろん、ストレスや抑うつ状態の可視化ができるという点を活かし、さまざまな分野で光トポグラフィの可能性を広げながら、人々の生活の質向上に貢献することをめざしていきます。

快適な乗り心地を、人の「気持ち」から追求する。

お客さま:東日本旅客鉄道株式会社 JR東日本研究開発センター
事業内容: 駅・車内サービス、鉄道システム、安全、防災、メンテナンス、環境技術など、鉄道に関わるあらゆる分野の研究開発

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